スマートフォン(アイフォン)活用編  ※スマートフォンの操作説明は、アルファベット表記が多いため、音声や点字での確認が効率的に行えるようにカタカナ表記に置き換えています。 各単元の最初のみカタカナの後にアルファベット表記をカッコ内に書いています。 04 マイナンバーカードを使って「スマホで確定申告(イータックス(e-Tax))」ができるようにしましょう 1.イータックスを知りましょう 1-A 確定申告とは? 1-B 申告方法について 1-C イータックスとは 1-D イータックスなら、こんないいこと 1-E 申告書の作成・送信までの流れ 1-F 講座の説明範囲 2.マイナンバーカードでイータックスを 利用できるようにしましょう  2-A マイナンバーカードを使ったスマホでの確定申告に必要なもの(事前準備) 2-B 申告されたことがある方へ 2-C マイナポータルアプリの入手およびインストールのしかた 2-D マイナポータルの利用開始 2-E マイナポータルとイータックスを連携 2-F 自宅で申告書の作成・送信を行う場合の注意事項 2-G 困った時の相談窓口 1.イータックスを知りましょう 実際に操作の説明に入る前に、確定申告やイータックスについて学びましょう。 1-A 確定申告とは? はじめに、確定申告とはどのようなものかについてご説明いたします。 所得税の確定申告とは、毎年1月から12月までの1年間に生じた全ての所得とそれに対する所得税の額を計算し、確定申告書を提出して、 源泉徴収された税金などとの過不足を精算する手続のことをいいます。 個人で事業をされている方は毎年確定申告が必要となりますし、会社員の方で職場で年末調整されていて、お給料以外に収入がなければ確定申告をする必要はありません。 個人個人の収入などの状況によって確定申告の要否が異なります。 どのような方が申告する必要があるのか、また申告する必要はないけれども申告すると還付金を受け取れるのかなどは、 国税庁のホームページに案内がありますので、各自ご確認ください。 ホームページのリンクも掲載していますが、確定申告でも検索できます。 詳細は、国税庁ホームページでご確認ください。https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/teishutsu.htm 1-B 申告方法について 次に、確定申告方法についてのご説明です。 パソコンやスマートフォンを使い、イータックスでオンライン送信する方法、申告書類を郵便で送る方法、また、申告書類を税務署の窓口へ持参する方法があります。 イータックスで申告をするといろいろ便利なことがありますので、是非この講座で実施方法をマスターしていただき、これからはイータックスを使い申告してみてください。 また、イータックスを使う方法には2種類の方式があります。 ひとつはマイナンバーカード方式、もう一つはアイディ(ID)/パスワード方式です。 マイナンバーカード方式は、マイナンバーカードとマイナンバーカード読み取り対応スマートフォン又はアイシー(IC)カードリーダライタを利用して、イータックスを行う方法です。 ふるさと納税の寄附金控除に関する証明書や生命保険控除証明書など、ご自分で準備しなくとも自動で入力してくれる機能等も使え、 便利ですので、本講座ではマイナンバーカード方式についてご説明していきます。 アイディ/パスワード方式とは、税務署で発行されたアイディ/パスワード方式の届け出完了通知に記載されているアイディ/パスワードを利用してイータックスを行う方法です。 マイナンバーカードとアイシーカードリーダライタは不要ですが、この方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応です。 1-C イータックスとは 次に、イータックスについてのご説明です。 イータックスとは、「国税電子申告・納税システム」の呼称で、国税庁が提供する国税に関する申告・申請、納付手続をインターネットを通じて行うことのできるサービスのことをいいます。 また、国税庁ホームページでは、画面の案内に沿って収入金額などを入力すると、複雑な税額の計算が自動で計算される申告書作成サービスも提供しており、 そのまま作成した申告書を送信、つまり、申告書を提出することができるようになっています。 毎年変わる税の制度にも対応していますし、計算誤りのない申告書ができて大変便利です。 1-D イータックスなら、こんないいこと イータックスを利用した確定申告にはどんないいことがあるのでしょうか? 1点目としては、わざわざ税務署に行かなくても自宅で申告が出来るという事です。 2点目としては、生命保険料控除の証明書などは、その記載内容を入力して送信することにより提出又は提示が不要となります。 3点目としては、申告データの受付時間です。確定申告期であれば全日24時間送信可能です。確定申告期以外でも、火曜から金曜までは24時間、月曜、土曜、日曜、休祝日は8時30分~24時までイータックスでの送信が可能です。 1-E 申告書の作成・送信までの流れ 申告書を作成し、税務署へ送信するまでの操作・処理の大きな流れについてです。 全体の流れは、 大別して、前半の「①から⑤」と「⑥から⑨」に分かれます。 前半の①から⑤がマイナンバーカード方式で確定申告を行うための準備作業、 後半の⑥から⑨が、収入金額や控除額などを入力して申告書を作成し、税務署へオンラインで送るという部分になります。 本講座演習は、⑤までの実施となり、⑥以降は、教材を見ながら自宅で実施していただきます。 事前準備は一度済ませれば次回以降、同じ操作は不要ですので、本講座を通して済ませてしまえば、自宅では⑥からの申告内容の入力・送信のみを行うことになります。 1-F 講座の説明範囲 第2章に入る前に、本講座の説明範囲についてのご説明です。 講師は、税理士や税務署の職員ではありませんので、税に関する専門的な知識や資格を持っていません。 ですので、税に関する制度や皆さんの申告内容についてご質問いただいてもお答えすることができませんので、予めご了承ください。 この講座では、皆さんが確定申告をされる際に、ご自宅でスムーズにスマートフォンで確定申告ができるようにすることを目的としています。 前のページでもご説明したとおり、スマートフォンでマイナンバーカードを使って確定申告する場合、事前にマイナポータルやイータックスでの利用開始に係る設定が必要になりますので、 事前準備をこの講座で済ませていただいて、実際に確定申告書を作成・送信する部分についてはご自宅で行っていただくこととなりますので、よろしくお願いします。 ご自宅での操作を不安に思われるかもしれませんが、事前の準備に比べて、申告書の作成・送信については、国税庁のホームページに分かりやすい案内が表示されていますので、 画面の案内に沿って操作をしていけば困ることも少ないと思います。 どこにどうやってアクセスして始めればいいのか、用語や操作が分からなくなったときはどうしたらいいのか、といったことは講座内でご説明しますので、ご安心ください。 2.マイナンバーカードでイータックスを 利用できるようにしましょう  2-Aマイナンバーカードを使ったスマホでの確定申告に必要なもの(事前準備) マイナンバーカードを使ったスマートフォンでの確定申告の準備に必要なもの(事前準備)についてのご説明です。 マイナンバーカードを使ったスマートフォンでの確定申告の準備に必要なものは、 ①マイナンバーカード ②マイナンバーカード対応のスマートフォン ③マイナンバーカードを受取りに行った際に登録した暗証番号で、 ・利用者証明用電子証明書の数字4桁のパスワード ・券面事項入力補助用の数字4桁のパスワード ・署名用電子証明書の英数字6桁から16桁のパスワードの3種類のパスワードが必要です。 2番目の券面事項入力補助用のパスワードは、氏名や住所等の情報を入力画面に転記する際に使用しますが、利用は任意です。 3番目の署名用電子証明書のパスワードは、初めて申告書のデータを税務署へ送信する際に必要になります。 過去にマイナンバーカード方式により申告書のデータを送信したことがある方は不要です。なお、本講座内では使用しません。 最初の2つは、どちらも数字4桁ですので、同じパスワードを設定されている方が多いようです。事前に正しいパスワードを確認しておいてください。 パスワードは3回連続で間違えると不正防止のためロックがかかってしまいますので、ご注意ください。 また、マイナンバーカード対応のスマートフォンの機種を確認する場合は、このページのキューアール(QR)コードを読み取っていただくと、 ご自身のスマートフォンがマイナンバーカードの読み取りに対応しているか確認することができます。 2-B 申告されたことがある方へ イータックスのアイディ番号(利用者識別番号)をすでにお持ちの方と、お持ちでない方では操作が異なります。 過去に確定申告をしたことがない方はこれから新規でイータックスのアイディを取得するため特に気にする必要はありませんが、 過去に確定申告をされたことがある方、特に税務署などの確定申告会場のパソコンで申告をした方は、その際にイータックスのアイディ(利用者識別番号)を取得している可能性がありますので、 これから説明する内容をご確認ください。 パターン1:既に取得している方で、アイディとそのパスワードが分かる方は、それを使用しますので、今回改めて取得する必要はありません。 パターン2:既に取得している方で、アイディ又はパスワードが分からない方で、自宅で調べれば分かる方は、ご自宅で教材を見ながら操作をしてみてください。 過去にアイディを取得していたにも関わらず、誤ってもう一度アイディを取得した場合、最後に取得したアイディが有効となり、古いアイディは無効となり、 ご自身で過去の申告内容を確認することができなくなります。 過去にアイディを取得したかどうか記憶が定かではない場合で、申告書の控えがある方や過去の申告内容を確認しないという方は、あらためてアイディを取得していただければ結構です。 過去にアイディを取得し、過去の申告内容も確認できるようにしておきたい方は、別途手続が必要となりますので、次ページの手続の案内をご確認の上、手続きをとってください。 過去にアイディを取得したものの、アイディをお忘れの方、 暗証番号をお忘れの方は、変更等届出書を提出(送信)することで、税務署から利用者識別番号の通知等を受けることができます。 変更等届出書を提出する場合は下記リンクをご参照ください。 https://www.e-tax.nta.go.jp/todokedesho/kaishi3.htm#tabs_2 上記のページの「変更等届出(個人の方用)利用者識別番号・暗証番号をお忘れになった方」 から変更等届出書を提出してください。 2-C マイナポータルアプリの入手およびインストールのしかた マイナポータルを利用するための手順をご説明いたします。 「マイナポータルアプリ」の入手およびインストールのしかたについてです。 ①ホーム画面で「アップストア(AppStore」」をダブルタップします。 ②画面右下の「検索」をダブルタップします。 ③検索ボックスをダブルタップして「 マイナポータル」と入力し検索をダブルタップします。 ④検索結果の中から該当のアプリまでスワイプし「入手」をダブルタップします。 2-D マイナポータルの利用開始 マイナポータルアプリへのログイン方法についてご説明いたします。 ①ホーム画面で「マイナポータル」のアイコンをダブルタップします。 ②「登録・ログイン」をダブルタップします。 では、ログイン方法についてご説明いたします。 ここでは、利用者証明用電子証明書の認証を行い、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取ります。 「利用者証明用電子証明書」とは、「ログインした者が、利用者本人であること」を証明することができる電子証明書のことで、マイナンバーカードに搭載されています。 例えるならば、書面取引における印鑑証明書のようなものです。 「利用者証明用電子証明書のパスワード」とは、マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に、利用者証明用電子証明書に設定した数字4桁のパスワードのことです。 ①利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4ケタ)を入力します。 ※マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に利用者証明用電子証明書に設定した数字4桁のパスワードです。 ※パスワードは、3回連続して間違えるとロックがかかるのでご注意ください。 ※パスワードはご自身で入力してください。 代理の方による入力は行わないでください。 ②「読み取り開始」をダブルタップします。 ③「読み取りが完了しました」が表示されるまで、マイナンバーカードをスマートフォン裏面に密着させてください。 初めてログインされる方は、次の利用者登録の画面が表示されます。 ①「メール通知」をダブルタップで選択、「メールアドレス」を入力し画面を上にスクロールします。 ②「確認コードを送信」をダブルタップします。 ③「確認コード」を入力し「次へ」をダブルタップします。 ④画面下部の「登録」をダブルタップします。 登録は一度すれば問題ありません。 ここで登録した内容は、後から変更することが可能です。 2-E マイナポータルとイータックスを連携 「国税電子申告・納税システム(イータックス)」と連携しましょう。 ①メインメニューで、画面左上の「三本線」をダブルタップします。 ②「外部サイトとの連携」をダブルタップします。 ③国税電子申告・納税システム(イータックス)の「連携」をダブルタップします。 ④「同意して次へ」をダブルタップします。 イータックスをはじめて利用する方、既にイータックスを利用したことがある方で手続きが異なります。 ①すでにイータックスを利用したことがある方は「イータックスへログイン」をダブルタップします。 2Eの最後のページに進んでください ②イータックスをはじめて利用する方は「お手続きの流れへ」をダブルタップし次のページへ なお、注意事項に記載のとおり、既にイータックスを利用したことがある方が②の「お手続きの流れへ」から手続きを行うと、現在ご利用いただいている利用者識別番号は使用できなくなります。 今までの申告書等の送信結果などの確認もできなくなりますので、ご注意ください。 イータックスをはじめて利用する方の利用者情報を登録します。 ①画面下部の「マイナンバーカード読み取り」をダブルタップします。 ②「マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4ケタ)を入力します。 ③画面下部の「読み取り開始」をダブルタップします。 ④マイナンバーカードを後ろにかざします。 次に、利用者の氏名や住所等の情報を入力します。 マイナンバーカードの券面情報を読み取ることにより、氏名や住所等の情報を自動的に入力することができますので便利です。 券面情報を読み取らず、手入力することもできます。 ①画面下部の「マイナンバーカード読み取り」をダブルタップします。 ②券面事項入力補助用のパスワード(数字4ケタ)を入力します。 ③画面下部の「読み取り開始」をダブルタップします。 ④マイナンバーカードを後ろにかざします。 イータックスをはじめて利用する方の利用者情報を登録します。 ①マイナンバーカードから読み取った情報が自動で入力されますので、入力内容を確認してください。 また、入力されていない項目を入力してください。 ②未完了項目があれば、押して該当項目を入力します。 ③「内容確認する」をダブルタップします。 入力内容の確認と送信を行います。 ①入力内容を確認して、間違いがなければ「送信する」をダブルタップします。 ②訂正箇所があれば「戻る」をダブルタップして、該当する内容を訂正。 訂正後、①「送信する」をダブルタップします。 これでイータックスの利用者情報の登録が完了しました。 最後に、マイナポータルとイータックスの「つながる設定」を行います。 ①「同意する」をダブルタップします。 以上で、マイナポータルとイータックス(国税電子申告・納税システム)の連携は完了となります。 次は、利用者識別番号、暗証番号をお持ちの方の手順です。 ①利用者識別番号を入力します。 ②暗証番号を入力し画面を上にスクロールする。 ③生年月日を入力します。 ④「同意する」をダブルタップします。 なお、利用者識別番号や暗証番号をお忘れになった場合は、マイナポータルアカウントの連携を行うことはできません。 変更等届出書をご提出いただくか、秘密の質問と答えを登録済みの場合は暗証番号の再設定をオンラインで行っていただく必要があります。 詳しくは、イータックスホームページの「利用者識別番号や暗証番号をお忘れになった場合」をご確認ください。 以上で、マイナポータルとイータックス(国税電子申告・納税システム)の連携は完了となります。 2-F 自宅で申告書の作成・送信を行う場合の注意事項 以上で、講義での説明は終了となります。 なお、マイナポータル連携を利用して申告書を作成する場合には 事前準備が必要です(【参考】を参照)。 申告書の作成・送信などご自宅で操作する際は、「3 マイナンバー カードで確定申告書を作成し、 イータックスで送信」を見ながら操作して ください。 その際、画面が講義資料と異なることにご注意ください。⇒講義資料は令和5年1月時点の画面を使用して作成されてますので、実際の画面と 異なる場合があります。 下記リンクに、デジタル活用支援ポータルサイトに最新版の資料が掲載されていますので、最新版をご確認ください。  https://www.digi-katsu.go.jp/teaching-materials-and-videos 2-G 困った時の相談窓口 ご自宅で確定申告書を作成される際、用語が分からなかったり、操作方法が分からなくなった場合、国税庁ホームページに確定申告に関する特集ページがありますので、 そちらから調べることができます。 教材には、「確定申告特集ページ」のリンクを掲載しています。 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/index.htm 確定申告特集では、お問合せの多い質問がQ&A形式で掲載されているほか、誤りの多い事例も掲載されています。 また、それ以外にも、チャットボット「税務職員ふたば」にご相談いただくか、税に関する身近な質問を集めた「タックスアンサー(よくある税の質問)」で調べることもできます。 なお、電話による相談も可能ですが、受付時間が決まっており、確定申告期はつながりにくくなることがあります。 その点、チャットボットは24時間いつでも気軽に税金に関する質問ができ、また、知りたい情報に早くたどりつけるようになっておりますので、是非ご利用ください。 以上でこの講座の説明は終了です。 なお、下記はマイナポータル連携を利用してより便利に確定申告を行うためのご案内ですので、教材の第三章と合わせてご参照ください。 【参考】 マイナポータル連携で確定申告書が簡単、便利に作成できます。 ●控除証明書等の書面の管理・保管が不要! データ提出でらくらく! ●マイナポータルから取得したデータを使って申告書 の所定の項目に自動入力! マイナポータル連携を利用するためには、事前準備が必要です。 国税庁ホームページの「マイナポータル連携特設ページ」では、マイナポータル連携の具体的な機能の紹介のほか、事前準備の具体的な方法について、手順書を掲載しています。 国税庁トップhttps://www.nta.go.jp/index.htm → 税の情報・手続・用紙 → 申告手続・用紙  → マイナポータル連携特設ページ