スマートフォン(アイフォン)初心者編  ※スマートフォンの操作説明は、アルファベット表記が多いため、音声や点字での確認が効率的に行えるようにカタカナ表記に置き換えています。各単元の最初のみカタカナの後にアルファベット表記をカッコ内に書いています。 6 文字の入力 目次 1 文字の入力​ 1-A 音声による入力 1-B キーボードによる入力 1-C キーボードの切り替え 1-D 文字変換 1-E 文字の削除 1-F カーソルの移動 1 文字の入力 1-A 音声による入力  連絡先登録時の氏名入力欄や、メールの件名や本文の入力欄、インターネットの検索ボックスなど、入力したい文字を書き込みができる場所をボイスオーバー(VoiceOver)ではテキストフィールドと表現します。音声による文字入力が行えるのはテキストフィールドに限ります。音声入力では声に出した内容がテキストフィールド内に漢字かな交じり文で書き起こされます。非常に精度は高いですが、固有名詞や人名の場合は誤りが生じる場合があります。​  テキストフィールドでの音声入力の方法は以下の通りです。 ①初めにタッチやスワイプによりテキストフィールドを選択し、ダブルタップしてテキストフィールドを入力可能な状態にします。 ※入力可能な状態になると画面の下半分にキーボードが表示されます。音声では「テキストフィールド編集中」と読みます。 ②次に画面を2本指でダブルタップし、「ポポン」という合図の音がしたら入力したい内容を声に出します。 ③音声入力を一時停止したい場合や終了する場合は、再び2本指でダブルタップします。​  なお、音声入力であっても、「テン」や「マル」と口にすることで文章内に句読点を入れることが可能です。また、改行が必要な場合は「カイギョウ」と口にします。クエスチョンマークや感嘆符(ビックリマーク)といった一部の記号も、「ハテナ」や「ビックリマーク」と口にすることで入力可能です。  丸括弧を入れる場合は、始まりは「カッコ」、終わりは「カッコトジ」と伝えます。また、鍵括弧を入れる場合は、始まりは「カギカッコ」、終わりは「カギカッコトジ」と伝えます。上下左右の矢印を入れる場合は「上向き矢印」などと矢印の向きを伝えます。 ※ウエヤジルシでは正しく入力できません。「向き」という言葉が重要です。 ※音声入力時の入力例  今スーパーに来てるけどテン 卵まだあったっけハテナカイギョウ 気づいたらメールしてマル​ 1-B キーボードによる入力  アイフォン(iPhone)のキーボードを使用して手入力を行う場合は、以下のいずれかの方法をお勧めします。​ ①スプリットタップ​  1本指で画面を触りながら、もう1本の指で画面をタップする操作です。画面上に触れた指が選択している項目を決定、実行します。例えば、「日本語かな」キーボードであれば、1本の指で行の頭の文字(ア行の場合はあ)に触れたまま、もう1本の指でタップしていくことでその行の文字から順番に入力していくことができます。「あ」行を触れながらもう1本の指で4回タップすると「え」が入力できます。イングリッシュジャパン(English(Japan))キーボードや「日本語ローマ字」キーボードであれば、1本目の指でアルファベットを探し、もう1本の指でタップすることで選択していた文字を決定していくことができます。 ②タッチ入力モード​  文字入力時に1本指で入力したい文字に触れ、指を離した瞬間に文字が決定、入力されます。テキストフィールド選択時にローターで「入力モード」を選び、上下のスワイプで「タッチ入力モード」に切り替えることで使用できるようになります。「イングリッシュジャパン」キーボードや「日本語ローマ字」キーボードでの入力時には特に便利です。また、「日本語かな」キーボードでは入力したい文字の行頭の文字に触れたまま1秒ほど待つと、行頭の文字の上下左右にその行の残りの文字が表示されるので、そのまま指をスライドして目的の文字を読み上げたら指を離して文字を決定します。​ 1-C キーボードの切り替え  各キーボードの左下には「次のキーボード」と読み上げる場所があります。ここをタッチしてダブルタップを行うかスプリットタッチによりキーボードが切り替えられます。また、ダブルタップ後に画面から指を離さずにいると登録しているキーボード一覧を表示します。初期設定では「日本語かな」・「絵文字」・「イングリッシュジャパン」の3つがあります。一覧表示後は、目的のキーボード名を読み上げるまで指を上へスライドさせ、それから指を離すと素早く目的のキーボードに切り替えることが可能です。  なお、アイフォンの初期設定では「日本語ローマ字」キーボードがありませんので、パソコンのキーボードに慣れている方は「日本語ローマ字」キーボードの追加をお勧めします。 ①シリ(Siri)を起動して「設定アプリを開いて」と声をかけて設定アプリを開きます。​ ②次に「一般」と読み上げるまで右スワイプを繰り返し、ダブルタップします。​ ③一般に進んだら同じように右スワイプを繰り返し、「キーボード」と読み上げる箇所でダブルタップします。 ④再び「キーボード」と読み上げるので、そのままダブルタップします。​ ⑤続けて、右スワイプで「新しいキーボードを追加」まで進み、ダブルタップします。 ⑥続けて、右スワイプで「日本語」まで進み、ダブルタップします。​ ⑦続けて、右スワイプで「ローマ字入力」まで進みダブルタップします。​ ⑧最後にタッチやスワイプで画面右上の「完了」を選びダブルタップします。これで「日本語ローマ字」キーボードが追加されます。 ⑨設定完了後は、アップスイッチャーを利用して設定アプリを終了します。 1-D 文字変換  アイフォンのキーボードを使用して手入力を行う場合、漢字変換は自分で選択して行う必要があります。ボイスオーバーを使用していれば、候補の漢字の説明を読み上げてくれます。また、パソコンと同じようによく使う変換ほど上位に表示されるようになりますので、人により同じ文字でも変換候補の並び順が異なる場合があります。​  文字変換の仕方はいくつかありますが、ここでは変換候補をスワイプにより選択する方法と次の候補のダブルタップにより選択する方法を説明します。  ボイスオーバーのジェスチャーを利用する場合 ①各種キーボードで文字入力を行います。​ ②キーボード上で1本指で下にスワイプします。 ③スワイプを続けると変換候補を次々に選択していきます。 ④適切な変換候補を読み上げたら、その場でダブルタップします。文字が確定されます。  変換候補表示を利用する場合 ①各種キーボードで文字入力を行います。​ ②キーボード上部に変換候補が表示されるのでタッチします。​ ③左右のスワイプで目的の漢字を見つけたらダブルタップします。文字が確定されます。  キーボードの次の候補を利用する場合 ①各種キーボードで文字入力を行います。​ ②キーボード右側の「次候補(または空白)」と読み上げる項目をダブルタップします。 ③次候補のダブルタップを続けると変換候補を次々に選択していきます。 ④適切な変換候補を読み上げたら、キーボード右下の確定をダブルタップします。文字が確定されます。 1-E 文字の削除  音声入力でもキーボード入力でも入力ミスがあった場合はキーボードで文字を削除します。​ 誤りに気付いた場合には、表示しているキーボード右上の「削除」キーにタッチしてダブルタップするかスプリットタップを行います。ダブルタップやスプリットタップを行うたびに一文字ずつ削除されます。いずれの方法も一文字削除するごとに削除した文字を読み上げます。いずれのキーボードも「削除」キーは画面の右端にあります。画面右下から上に向かって指をスライドしていくと発見しやすいです。​ ※間違えて「削除」キーを長押しすると、すべて消えてしまうことがあるのでご注意が必要です。 1-F カーソルの移動  アイフォンでもパソコンと同じようにカーソル位置を移動して文字を削除したり、挿入したりすることが可能です。メモ内容や予定の書き換えなど修正が必要な場面は入力直後だけとは限らないためカーソルの移動方法を覚えておくと便利です。​ ①ローターを使用して「文字」、「単語」、「行」などカーソルを移動したい単位を選択します。なお、ローターを「文字」に合わせてカーソル移動を行うと、漢字の詳細やひらがななのかカタカナなのかなどの情報を一文字ずつ読み上げてくれます。 ②上下のスワイプによりローターで選択した単位に合わせてカーソル位置を移動します。カーソルは下向きスワイプで文章の終わり方向に、上向きスワイプで文章の始め方向に移動します。なおカーソル位置の読み上げルールは、ウィンドウズ(Windows)パソコンとは異なっているので注意が必要です。ウィンドウズパソコンでカーソルを移動させた場合、常にカーソルの右の文字を読み上げるルールとなっていますが、アイフォンのボイスオーバーの場合「カーソルを動かしたとき通過した文字を読み上げる」というルールになっています。例えば「あいう」と文字が並んでいて、カーソルが「あ」の前にある状態だった場合、下スワイプをするとカーソルは「あ」を通過するので「あ」と音声が出て、カーソルは「あ と いの間」に移動します。この状態で上スワイプすると、カーソルはやはり「あ」を通過するので「あ」と音声が出ますが、カーソルは「あ の左」に移動しているということになります。カーソルがまたいだ文字を読み上げるイメージです。 ③カーソル位置を確認し、文字の削除や入力を行います。削除はカーソルの左側の文字を消していき、入力や挿入した文字は、カーソルの左側に追加されていきます。②での説明通り、カーソル移動時の読み上げルールが異なりますので、どこにカーソルがあるのか、注意が必要です。例えば「いま読み上げた文字を削除させたい」という場合は、上スワイプではなく下スワイプでカーソル移動し削除する、と決めておくとミスがありません(上スワイプで確認し削除すると、音声で読み上げた文字の1つ前の文字が削除されます)。なお文字を削除すると、削除した文字を読み上げます。これはパソコンの場合と同様です。 ​