スマートフォンアイフォン(iPhone)応用編  ※スマートフォンの操作説明は、アルファベット表記が多いため、音声や点字での確認が効率的に行えるようにカタカナ表記に置き換えています。各単元の最初のみカタカナの後にアルファベット表記をカッコ内に書いています。 マイナンバーカードを使ってスマートフォンで確定申告、イータックス(e-Tax)ができるようにしましょう 目次 1 イータックスを知りましょう 1-A 確定申告とは 1-B 申告方法について 1-C イータックスとは 1-D イータックスなら、こんないいこと 1-E 申告書の作成・送信までの流れ 1-F 講座の説明範囲 2 マイナンバーカードでイータックスを利用できるようにしましょう 2-A マイナンバーカードを使ったスマホでの確定申告に必要なもの(事前準備) 2-B 過去に申告されたことがある方へ 2-C マイナポータルアプリインストールのしかた 2-D マイナポータルのログイン・ログアウト方法 2-E マイナポータルとイータックスを連携 2-F 自宅で申告書の作成・送信を行う場合の注意事項 2-G 困った時の相談窓口 1章 イータックスを知りましょう 1-A 確定申告とは はじめに、確定申告とは何かご説明いたします。 所得税の確定申告とは、毎年1月から12月までの1年間に生じた全ての所得とそれに対する所得税の額を計算し、確定申告書を提出して、源泉徴収された税金などとの過不足を精算する手続のことをいいます。 個人で事業をされている方は毎年確定申告が必要となりますし、会社員の方で職場で年末調整されていて、お給料以外に収入がなければ確定申告をする必要はありません。 個人個人の収入などの状況によって確定申告の要否が異なります。 どのような方が申告する必要があるのか、また申告する必要はないが申告すると還付金を受け取れるのかなどは、国税庁のホームページに案内がありますので、各自ご確認ください。 国税庁ホームページ、または確定申告と検索いただき、必要に応じてお役立てください。 1-B 申告方法について 次に、確定申告方法についてのご説明です。 税務署への申告方法は2種類あります。 一つはパソコンやスマートフォンを使い、イータックスでオンライン送信する方法です。 もう一つは申告書類を郵送または税務署の窓口へ持参する方法です。 イータックスで申告をするといろいろ便利なことがありますので、是非この講座で申告方法をマスターしていただき、これからはイータックスを使い申告してみてください。 また、イータックスによる申告方法は2種類あります。 ひとつはマイナンバーカード方式、もう一つはアイディー(ID)・パスワード方式です。 マイナンバーカード方式は、マイナンバーカードとマイナンバーカード読み取り対応スマートフォン又はアイシー(IC)カードリーダライタを利用して、イータックスを行う方法です。ふるさと納税の寄附金控除に関する証明書や生命保険控除証明書など、ご自分で準備しなくとも自動で入力してくれる機能等も使用でき便利ですので、本講座ではマイナンバーカード方式についてご説明していきます。 アイディー・パスワード方式とは、税務署で発行されたアイディー・パスワード方式の届け出完了通知に記載されているアイディー・パスワードを利用してイータックスを行う方法です。 マイナンバーカードとアイシーカードリーダライタは不要ですが、この方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応です。 1-C イータックスとは 次に、イータックスについてのご説明です。 イータックスとは、「国税電子申告・納税システム」の呼称で、国税庁が提供する国税に関する申告・申請、納付手続をインターネットを通じて行うことのできるサービスのことをいいます。 また、国税庁ホームページでは、画面の案内に沿って収入金額などを入力すると、複雑な税額の計算が自動で計算される申告書作成サービスも提供しており、そのまま作成した申告書を送信、つまり、申告書を提出することができるようになっています。 毎年変わる税の制度にも対応していますし、計算誤りのない申告書ができて大変便利です。 1-D イータックスなら、こんないいこと イータックスを利用した確定申告にはどんないいことがあるのでしょうか。 1点目は、税務署に行かなくても自宅で申告ができるという事です。 2点目は、生命保険料控除の証明書などは、その記載内容を入力して送信することにより提出又は提示が不要となります。 3点目は、申告データの受付時間です。メンテナンス時間を除いて、年を通して24時間イータックスでの送信が可能です。 1-E 申告書の作成・送信までの流れ 次に、申告書を作成し、税務署へ送信するまでの操作・処理の大きな流れについてです。 全体の流れは、 大別して、前半の2章と後半の3章に分かれます。 前半の2章がマイナンバーカード方式で確定申告を行うための準備作業、 後半の3章が、収入金額や控除額などを入力して申告書を作成し、税務署へオンラインで送るという部分になります。 本講座演習は、2章までの実施となり、3章以降は、教材を見ながら自宅で実施していただきます。 事前準備は一度済ませれば、次回以降同じ操作は不要ですので、本講座を通して済ませてしまえば、自宅では3章の申告内容の入力・送信のみを行うことになります。 1-F 講座の説明範囲 第2章に入る前に、本講座の説明範囲についてのご説明です。 講師は、税理士や税務署の職員ではありませんので、税に関する専門的な知識や資格を持っていません。 ですので、税に関する制度や皆さんの申告内容についてご質問いただいてもお答えすることができませんので、予めご了承ください。 この講座では、皆さんが確定申告をされる際に、ご自宅でスムーズにスマートフォンで確定申告ができるようにすることを目的としています。 前のページでもご説明したとおり、スマートフォンでマイナンバーカードを使って確定申告する場合、事前にマイナポータルやイータックスでの利用開始に係る設定が必要になりますので、事前準備をこの講座で済ませていただいて、実際に確定申告書を作成・送信する部分についてはご自宅で行っていただくこととなりますので、よろしくお願いします。 ご自宅での操作を不安に思われるかもしれませんが、事前の準備に比べて、申告書の作成・送信については、国税庁のホームページに分かりやすい案内が表示されていますので、画面の案内に沿って操作をしていけば困ることも少ないと思います。 どこにどのようにアクセスして始めればいいのか、用語や操作が分からなくなったときはどうしたらいいのか、といったことは講座内でご説明しますので、ご安心ください。 2章 マイナンバーカードでイータックスを利用できるようにしましょう 2-A マイナンバーカードを使ったスマホでの確定申告に必要なもの(事前準備) マイナンバーカードを使ったスマートフォンでの確定申告の準備に必要なもの(事前準備)についてのご説明です。 マイナンバーカードを使ったスマートフォンでの確定申告の準備に必要なものは、 ①マイナンバーカード ②マイナンバーカード対応のスマートフォン マイナンバーカード対応のスマートフォンの機種を確認する場合は、このページのキューアールコードを読み取っていただくと、ご自身のスマートフォンがマイナンバーカードの読み取りに対応しているか確認することができます。 ③マイナンバーカードを受取時に設定したパスワード こちらは  ・利用者証明用電子証明書の数字4桁のパスワード  ・券面事項入力補助用の数字4桁のパスワード  ・署名用電子証明書の英数字6桁から16桁のパスワード の3種類のパスワードが必要です。 2番目の券面事項入力補助用のパスワードは、氏名や住所等の情報を入力画面に転記する際に使用しますが、利用は任意です。 3番目の署名用電子証明書のパスワードは、初めて申告書のデータを税務署へ送信する際に必要になります。過去にマイナンバーカード方式により申告書のデータを送信したことがある方は不要です。なお、本講座内では使用しません。 最初の2つは、どちらも数字4桁ですので、同じパスワードを設定されている方が多いようです。事前に正しいパスワードを確認しておいてください。 パスワードは3回連続で間違えると不正防止のためロックがかかってしまいますので、ご注意ください。 2-B 過去に申告されたことがある方へ イータックスのアイディー番号(利用者識別番号)をすでにお持ちの方と、お持ちでない方では操作が異なります。 過去に確定申告をしたことがない方はこれから新規でイータックスのアイディーを取得するため特に気にする必要はありませんが、過去に確定申告をされたことがある方、特に税務署などの確定申告会場のパソコンで申告をした方は、その際にイータックスのアイディー(利用者識別番号)を取得している可能性がありますので、これから説明する内容をご確認ください。 パターン1 既に取得している方で、アイディーとそのパスワードが分かる方は、それを使用しますので、今回改めて取得する必要はありません。 パターン2 既に取得している方で、アイディー又はパスワードが分からない方で、自宅で調べれば分かる方は、ご自宅で教材を元に操作をしてみてください。 過去にアイディーを取得していたにも関わらず、誤ってもう一度アイディーを取得した場合、最後に取得したアイディーが有効となり、古いアイディーは無効となり、ご自身で過去の申告内容を確認することができなくなります。 過去にアイディーを取得したかどうか記憶が定かではない場合で、申告書の控えがある方や過去の申告内容を確認しないという方は、あらためてアイディーを取得していただければ結構です。 過去にアイディーを取得し、過去の申告内容も確認できるようにしておきたい方は、別途手続が必要となりますので、手続の案内をご確認の上、手続きをとってください。 過去にアイディーを取得された方で、取得したアイディーや暗証番号を忘れてしまった方は、変更等届出書を提出(送信)することで、税務署から利用者識別番号の通知等を受けることができます。 「変更等届出書を提出する」と検索いただき、必要に応じてお役立てください。 2-C マイナポータルアプリのインストールのしかた 「マイナポータルアプリ」のインストールのしかたをご説明いたします。 ①まずは、ホーム画面でアップストア(App Store)をダブルタップします。 ②次に、右下の「検索」をダブルタップします。 ③検索枠に「まいなぽーたる」と入力します。 ④右下の検索ボタンをダブルタップし検索します。 ⑤「マイナポータルアプリ」のインストール画面が出てきますので、「入手」をダブルタップします。これでアプリのインストールが始まります。 ⑥インストールが完了すると表示が「開く」に変わります。 2-D マイナポータルアプリのログイン・ログアウト方法 次に、マイナポータルアプリへのログイン方法についてご説明いたします。 まず、マイナポータルアプリを立ち上げます。 ①マイナポータルアプリをインストール後、ホーム画面からマイナポータルをダブルタップします。 ②「登録・ログイン」をダブルタップします。 次に、利用者証明用電子証明書の認証を行い、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取ります。 「利用者証明用電子証明書」とは、「ログインした者が、利用者本人であること」を証明することができる電子証明書のことで、マイナンバーカードに搭載されています。 書面取引における印鑑証明書のようなものです。 「利用者証明用電子証明書のパスワード」とは、マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った時に利用者証明用電子証明書に設定した数字4桁のパスワードのことです。 ①利用者証明用電子証明書の数字4桁のパスワードを入力します。パスワードを3回間違えると不正防止のためロックがかかります。 正しいパスワードを確認してから入力します。「次へ」をダブルタップします。 ②マイナンバーカードをスマートフォンの読み取り部に密着させます。スマートフォンの機種により、マイナンバーカードの読み取り位置が異なる場合がございます。 ③「読み取り開始」をダブルタップします。 ④「読み取りが完了しました」と表示されます。 初めてログインされる方は、次のページの利用者登録の画面が表示されます。 はじめてログインされる方は、ここで利用者登録を行います。 ①まず、「登録をはじめる」をダブルタップします。 ②「メール通知」希望のありなしの選択と、「メールアドレス」の入力を行います。「メール通知を希望する」を選択すると、マイナポータルへログインしたり、またお知らせが届いた時に登録したメールアドレスへメールで知らせてくれます。 ③利用規約及びプライバシーポリシーを確認し、同意にチェックを入れます。 ④「確認コードを送信」をダブルタップします。 ⑤入力したメールアドレスに送られたメールに記載されている6桁の確認コードを入力し、「次へ」をダブルタップします。 ⑥今登録した内容が表示されますので、内容を確認し、よければ「登録」をダブルタップします。これで「利用者登録」は完了です。 また、ログインと合わせてログアウト方法についてもご説明いたします。 ①ホーム画面右上にある横三本の線のマークをダブルタップします。 ②メニューが表示されますので、下から上にスクロールします。 ③「ログアウト」の文字が出てきますので、「ログアウト」をダブルタップします。 ④「ログアウトしますか」というポップアップが表示されますので、再度「ログアウト」をダブルタップします。 これでマイナポータルからログアウトすることができます。 2-E マイナポータルとイータックスを連携 国税電子申告・納税システム(イータックス)と連携しましょう。 ①ホーム画面右上にある横三本の線のマークをダブルタップします。 ②「外部サイトとの連携」をダブルタップします。 ③国税電子申告・納税システム(イータックス)の「連携」をダブルタップします。 ④「同意確認」画面の「同意して次へ」をダブルタップします。 ここからは、イータックスをはじめて利用する方、既にイータックスを利用したことがある方で手続きが異なります。 ①イータックスをはじめて利用する方は、「お手続きの流れへ」をダブルタップします。 ②すでに利用者識別番号をお持ちで、イータックスを利用したことがある方は、「イータックスへログイン」をダブルタップします。 なお、注意事項に記載のとおり、既にイータックスを利用したことがある方が②の「お手続きの流れへ」から手続きを行うと、現在ご利用いただいている利用者識別番号は使用できなくなります。 今までの申告書等の送信結果などの確認もできなくなりますので、ご注意ください。 イータックスをはじめて利用する方の利用者情報を登録します。 ①画面を下から上にスクロールします。 ②「マイナンバーカード・スマホ用電子証明書の利用」をダブルタップします。 ③利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4ケタ)を入力します。 ④マイナンバーカードとスマートフォンの読み取り部を合わせます。 ⑤「読み取り開始」をダブルタップします。 ⑥「同意して次へ」をダブルタップします。 ⑦左上の「サファリ(Safari)」をダブルタップします。 次に、利用者の氏名や住所等の情報を入力します。 マイナンバーカードの券面情報を読み取ることにより、氏名や住所等の情報を自動的に入力することができますので便利です。 券面情報を読み取らず、手入力することもできます。 ⑧「マイナンバーカード読み取り」をダブルタップします。 ⑨券面事項入力補助用のパスワード(数字4ケタ)を入力します。 ⑩マイナンバーカードとスマートフォンの読み取り部を合わせます。 ⑪「読み取り開始」をダブルタップします。 ⑫「同意して次へ」をダブルタップします。 ⑬左上の「サファリ」をダブルタップします。 利用者情報を入力します。 ⑭氏名や住所等のご利用者情報を入力します。 マイナンバーカードの券面情報を読み取った場合は、 住所や氏名などが既に入力されています。必須項目は必ず入力してください。 ⑮全て入力が終わったら、「内容確認する」をダブルタップします。 入力内容の確認を行います。 ⑯「利用者情報登録 内容確認」画面で、入力内容を確認して、間違いがなければ「送信する」ボタンをダブルタップします。 ⑰訂正箇所があれば、「戻る」ボタンをダブルタップして該当する内容を訂正し、訂正が終わりましたら「送信する」をダブルタップします。 これでイータックスの利用者情報の登録が完了しました。 最後に、マイナポータルとイータックスの「つながる設定」を行います。 ⑱入力内容を確認します。 ⑲「同意する」をダブルタップします。 以上で、マイナポータルとイータックス(国税電子申告・納税システム)の連携は完了となります。 次に、イータックスを利用したことがある方の連携方法です。 ①「同意する」をダブルタップします。 ②連携完了画面が表示されます。 以上で、マイナポータルとイータックス(国税電子申告・納税システム)の連携は完了となります。 イータックスを利用したことがある方で、マイナンバーカードでのログインが初めての方については、利用者情報を入力する画面が表示されます。 ①利用者識別番号と暗証番号、生年月日を入力します。 ②全ての入力が終わったら、「同意する」をダブルタップします。 2-F 自宅で申告書の作成・送信を行う場合の注意事項 以上で、講義での説明は終了となります。 なお、マイナポータル連携を利用して申告書を作成する場合には事前準備が必要です。 申告書の作成・送信などご自宅で操作する際は、「3 マイナンバーカードで確定申告書を作成し、 イータックスで送信」を参照し、操作してください。その際、次のことにご注意ください。 ●画面が講義資料と異なる可能性があります ⇒講義資料は令和7年1月時点の画面を使用して作成されてますので、実際の画面と異なる場合があります。 デジタル活用支援ポータルサイトに最新版の資料が掲載されていますので、最新版をご確認ください。  2-G 困った時の相談窓口 ご自宅で確定申告書を作成される際、用語が分からなかったり、操作方法が分からなくなった場合、国税庁ホームページに確定申告に関する特集ページがありますので、そちらから調べることができます。 「確定申告特集ページ」と検索いただき、必要に応じてお役立てください。 確定申告特集では、お問合せの多い質問がキューアンドエー(Q&A)形式で掲載されているほか、誤りの多い事例も掲載されています。 なお、電話による相談も可能ですが、受付時間が決まっており、確定申告の手続きが集中する期間はつながりにくくなることがあります。 「確定申告特集ページ」を効果的にご利用ください。 以上でこの講座の説明は終了です。 なお、次ページからはマイナポータル連携を利用してより便利に確定申告を行うためのご案内ですので、教材の第3章と合わせてご参照ください。